中国ソフトウェア業界協会、重慶仙桃国際ビッグデータ谷が27日に共同で発表した「中国自動車ソフトウェア産業発展白書」によると、昨年の中国の自動車ソフトウェア産業の全体規模は214億元(1元は約17.2円)で、来年は264億元にのぼる見通しだ。今後の発展の余地が大きく残されており、中国の自動車ソフトウェア市場が急成長期に入っている。

中国ソフトウェア業界協会の付暁宇副事務局長は白書について解説した際に、「世界の自動車ソフトウェアカスタムメイド市場は2023年に280億ドルにのぼり、自動車ソフトウェアの価値が車体の価値に占める割合が60%にのぼる見通しだ。将来の車は価値の現金化の終点から起点になる」と述べた。

高級車のコード量はすでにパソコンやスマートフォンのOSを大幅に上回っており、指数関数的に成長している。ほかのOSを見ると、スマートフォンのOS「Android」のコード量は13万行で、パソコンのOS「Windows Vista」は5000万行であるのに対し、1台の高級車は1億行にものぼる。付氏は、「将来的に、1台の全自動運転車のソフトウェアのコード量は5億行にまで増える」と述べた。

同白書は、中国の自動車ソフトウェア業界市場の発展の現状と傾向について、「中国の自動車ソフトウェア産業の成長は現在、応用型ソフトウェアが中心で、システム型ソフトウェアの成長が補完的となっている。前者の成長の主な原動力は、スマートカーの自動運転(アダプティブクルーズコントロール(ACC)をはじめとする運転支援)だ」と分析した。

中国の自動車ソフトウェアの将来的な大きな市場が注目されている。同白書は、20-30年のソフトウェア市場(OS、ミドルウェア、機能的ソフトウェア)の複合年間成長率が30%となる。ソフトウェアの応用が自動車の集積・検証面のイノベーションをけん引し、20-30年の集積・検証における市場規模の複合年間成長率が25%にのぼると予測している。

ソフトウェア・ディファインド・ビークルは製品のバリューチェーンを再構築する。同白書の分析によると、(1)自動車製品と内部システムの競争の法則が書き換えられる。完成車メーカーの技術の中核はエンジンとトランスミッションだったが、将来的には自動車に高性能のセンサー、ソフトウェア、計算能力及び外部と車を結ぶネットワークプラットフォームの搭載がますます重要になる(2)自動車部品レベルのソフト・ハードウェアが十分にデカップリングされ、ハードウェアが次第に標準部品になり、ソフトウェアが車のより多くの制御権限を取得する。フルスタックで完全な制御を実現し、異なるシーンにおける応用生態が徐々に豊富で完全なものになる。(3)サプライチェーンマネジメントがフラットになり、境界があいまいになる。発展の傾向において、完成車メーカーとソフトウェア企業が共に主導する産業生態が徐々に構築される。

出所:人民網

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